コンペティション受賞作のサンプルが完成しました【3】

「カムアクロス傘デザイン・コンペティション’22」
受賞作のサンプルのラストを飾るのは
【グランプリ】に輝いた「Phantom Paper Parasol」です。

 

Phantom Paper Parasol」(齋藤 強樹さん)

代表の今中が齋藤さんにサンプルを贈呈しました。

 

齋藤さんによるデザイン・コンセプトシート。

 

骨のない構造、環境に優しい素材など、今回のコンペティションのテーマ「これからの日傘」にふさわしいアイデアの傘。再現するために、まずその構造を理解することからはじめました。齋藤さんはプロダクトデザインを学ぶ学生。というわけで学校を訪ねて、直接「Phantom Paper Parasol」がどのように折りたたみ、どのように開くのか、考えをうかがいました。

そうして構造を理解する一方で、素材についての検討もはじめました。さまざまな機能性の和紙を取り寄せて、傘として使えるか試してみたわけです。そこであらためて実感したのは、和紙のようなやわらかな素材は、傘の形状にすることが難しいということ。ある程度の風にも耐えられるくらいの実用性を考えると、それなりの硬さが必要になるのです。

試行錯誤の結果、工作用の厚紙を使って「Phantom Paper Parasol」の世界観を表現することにしました。中棒は当初のコンセプト通りにポリエチレンを使い、2つに分けることができるように。そうして完成した「Phantom Paper Parasol」。生地の素材こそ和紙ではありませんが、ちゃんと折りたためてケースに収納することができ、アイデアを形にすることができたのではないでしょうか。

 

こちらが「Phantom Paper Parasol」のサンプル。80枚の紙でできています!